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<施設見学レポート>高齢者向け施設の見学レポート

複合型シニア住宅

シニアホテル東戸塚

「イーストウイング」外観 (シニアホテル東戸塚より提供)

「サウスウイング」外観

シニア向け分譲マンションのパイオニア

 「シニアホテル東戸塚」は、JR横須賀線「東戸塚」駅から徒歩15分、シャトルバスを使えば5分程という利便性と、緑豊かな自然に恵まれた環境の中にある。介護付有料老人ホーム「イーストウイング」と住宅型有料老人ホーム「サウスウイング」とタイプの異なる有料老人ホームが隣接し、お元気な方から認知症、手厚い介護が必要な方まで入居可能な有料老人ホームである。
 ホームを運営するのは、40年以上に渡り湘南・横浜を中心に医療・福祉・保健・教育事業を展開する「ふれあいグループ」。東戸塚エリアは、横浜市の都市計画による医療と福祉の複合型開発エリアとして、有料老人ホームの他に、グループが運営する総合病院「ふれあい東戸塚ホスピタル」、介護老人保健施設「ヒルズ東戸塚」、「湘南医療大学(看護学科、リハビリテーション学科)」が隣接し、お互いに連携を図りながら地域の医療・福祉サービスを提供している。

  • 介護付有料老人ホーム「シニアホテル東戸塚イーストウイング」
    (建物・居室・費用)

    6階ロビー

    6階中庭

     介護付有料老人ホーム「シニアホテル東戸塚イーストウイング」(以下「イーストウイング」)は9階建ての1階~5階が「ふれあい東戸塚ホスピタル」(以下「ふれあいホスピタル」)、6階~9階が有料老人ホームになっている。「ふれあいホスピタル」は、ベッド数150床(一般病棟97床、回復期リハ病棟53床)の有床病院で、CTやMRI等の最新の医療機器を備え、内科、外科、消化器内科、呼吸器内科、循環器内科、整形外科、精神科、皮膚科、泌尿器科等の一般外来や人工透析、リハビリテーション等の専門診療を行っている総合病院だ。

     「イーストウイング」への入口は病院の入口と区別され、ご入居者のプライバシーを確保した造りとなっている。6階のロビーフロアには中庭を設け、最上階までの吹き抜けを囲むように居室が配置されている。吹き抜けから自然光が入りホーム全体が明るく温かみが感じられる。館内のインテリアは、花や植物をモチーフにした壁紙や曲線的なデザインの家具など女性が好みそうなものを多く取り入れている。
      共用部は、多目的ルーム、ラウンジ、一般浴室、中間浴室、機械浴室、機能訓練室、健康管理室、一時介護室がある。最上階のレストランはホテルのような豪華さがある。窓の向こうには隣接するゴルフ場の青々と茂る木々の景色が広がり、贅沢な空間だ。

    居室 (「シニアホテル東戸塚」より提供)

    浴室

     居室は79室(全室個室)で、2人で入居可能な居室は18室。居室タイプは19.1㎡~32.9㎡の1Rタイプと45.9㎡の1LDKタイプで、室内には、ミニキッチン、浴室、洗面台、トイレ、冷暖房、クローゼットが設けられている。居室内やバスルーム、トイレには緊急通報装置が設置され、緊急時等にボタンを押すとスタッフが駆けつけてくれるため安心だ。

     利用料は、入居時に必要な「前払金」と月々必要な「月額利用料」からなる。「前払金」は1人入居の場合1,300~3,000万円、2人入居の場合3,100~4,000万円。初期償却として入居翌日に20%が償却され、残りは5年で均等償却される。

     月額利用料は、「前払い方式」の1人入居の場合177,171~264,600円(内訳:管理費115,611~203,040円、食費61,560円)、2人入居の場合297,977~358,560円(内訳:管理費174,857~235,440円、食費123,120円)となる。「月払い方式」の1人入居の場合350,504~664,600円(内訳:家賃相当額173,333~400,000円、管理費115,611~203,040円、食費61,560円)、2人入居の場合711,310~891,893円(内訳:家賃相当額413,333~533,333円、管理費174,857~235,440円、食費123,120円)となる。その他に電話使用料、医療機関の受診費用、介護保険利用時の自己負担金等が必要になる。

  • 介護付有料老人ホーム「シニアホテル東戸塚イーストウイング」
    (サービス)

    展望レストラン (「シニアホテル東戸塚」より提供)

    屋上テラス (「シニアホテル東戸塚」より提供)

     <食事>
     最上階の展望レストランで3食(朝・昼・夕)の食事ができる。メニューは、昼食と月曜日~土曜日の夕食は1種類のみだが、朝食は洋食または和食、日曜日の夕食は魚料理または肉料理からセレクトできるようになっている。食費は朝食540円、昼食648円、夕食864円でひと月の実食分をまとめて支払う。キャンセルする場合は3日前までに連絡が必要だ。やわらか食や刻み等の食事形態や糖尿病・塩分制限等の治療食にも対応してくれる。事前に予約をすれば、ご家族や友人などと一緒にお食事をすることもできる。各居室に設置されているミニキッチンにてご自身で調理することも可能だが、レストランで食事される方が多い。

    <医療>
      看護師は日中常駐し、協力医療機関である「ふれあいホスピタル」と連携をしながらご入居者の健康面をサポートしている。緊急時や入院が必要になっても館内に総合病院があるという安心感は大きい。
     受診の際は、看護師が通院の送迎や診察の付き添いも行ってくれる。診察の順番が近くづくと病院から連絡が入るため、待ち時間が無く診察が受けられ、ご入居者への負担も少ない。
     「ふれあいホスピタル」の1階には透析センターがあり、他の老人ホームでは敬遠されがちな人工透析の方の受け入れも行っている。また、グループは他にも多数の医療機関があるため、高度医療や緩和ケアが必要な場合でもグループ内でサポートしてくれるので最期まで安心だ。

    「ふれあい東戸塚ホスピタル」受付

    「ふれあい東戸塚ホスピタル」診察室前

     <介護>
     スタッフの人員配置は有料老人ホームの基準と同じ3:1。ホーム内に常駐する介護スタッフから必要に応じて24時間介護が受けられる。
     認知症ケアには、科学的な根拠に基づいた介護システムEBN(エビデンス・ベイスト・ナーシング)を導入し、医療法人を運営母体に持つ利点を活かした取り組みを行っている。情報やデータをスタッフ内で共有し、おひとりお一人の個性や状態を理解した上で適切な介護の提供を心掛けている。

     2017年7月1日現在のご入居者は74名で、平均年齢は87.5歳。男女比2:8と女性の割合が高い。ご夫婦の入居者は8組で、ご夫婦で一緒に2人部屋に入居されるのではなく、それぞれ個室に入居される場合が多いとのことだ。平均介護度2.1で自立の方は1割ほど。透析治療が必要な方も「ふれあいホスピタル」で透析を受けながら生活されている。

    【施設概要】

    住  所
    神奈川県横浜市戸塚区上品濃16-8
    最 寄 駅
    JR横須賀線「東戸塚」駅より徒歩15分(シャトルバス5分)
    敷地面積
    20,385.95㎡
    建築面積
    19,943.10㎡(うち有料老人ホーム4,609.89㎡)
    建  物
    鉄骨・鉄筋コンクリート造
    地上9階地下1階 (うち有料老人ホーム6階~9階)
    管理・運営
    (有)湘南ふれあいの園(ふれあいグループ)
    入居形態
    介護付有料老人ホーム
    契約形態
    利用権方式
    開 業 日
    2008年4月
    入居条件
    入居時原則満65歳以上、入居時自立・要支援・・要介護
    総 戸 数
    79室 (定員97名、2人居室18室)
    居室面積
    19.10 ~ 45.90㎡
    前 払 金
    1,300 ~ 3,000万円(1人入居の場合)
    3,100 ~ 4,000万円(2人入居の場合)
    月額利用料
    177,171 ~ 264,600円(1人入居の場合)
    297,977 ~ 358,560円(2人入居の場合)
    公式サイト
    http://www.fureai-g.or.jp/ht-senior/east/

    (2017年8月時点の内容です)

  • 住宅型有料老人ホーム「シニアホテル東戸塚サウスウイング」
    (建物・居室・費用)

    ロビーラウンジ (「シニアホテル東戸塚」より提供)

    多目的ルーム

     「シニアホテル東戸塚サウスウイング」(以下「サウスウイング」)は、「イーストウイング」と道路を挟んで建てられた住宅型有料老人ホームだ。

     建物は7階建てになっており、1階のロビーラウンジはホテルのような落ち着きと優雅さが感じられる。明るく開放的で、ご入居者だけでなくご家族などの来訪者もゆったりとくつろげる空間となっている。毎日15時からティーサロンが催され、ご入居者やご家族の交流の場として活用されている。見学時もご婦人達が集まって、楽しそうに茶話会をされている様子を見ることができた。
     共用部は、多目的ホール、機能訓練室、健康管理室、一般浴室、中間浴室・機械浴室、一時介護室、茶室等があり、「イーストウイング」と同様に最上階にレストランを設けている。

     居室は112室(全室個室)で、2人で入居可能な居室は5室。居室タイプは24.8㎡~27.0㎡の1Rタイプと46.4㎡の1LDKタイプで、室内の設備は「イーストウイング」と同様にミニキッチン、浴室、洗面台、トイレ、冷暖房、クローゼット、緊急通報装置が設けられている。内装は赤紫色の花柄をモチーフにした壁紙になっており女性に好まれそうな印象を受ける。

    居室 (「シニアホテル東戸塚」より提供)

    キッチン

     利用料は、入居時に必要な「前払金」と月々必要な「月額利用料」からなる。「前払金」は1人入居の場合1,700~3,200万円、2人入居の場合3,800~4,200万円。初期償却として入居翌日に20%が償却され、残りは5年で均等償却される。「月払い方式」の場合は入居時の費用はかからない。

     月額利用料は、「前払い方式」の1人入居の場合で222,017~287,845円(内訳:管理費160,457~226,285円、食費61,560円)、2人入居の場合で403,405円(内訳:管理費280,285円、食費123,120円)となる。
     「月払い方式」の1人入居の場合448,683~714,511円(内訳:家賃相当額222,666~426,666円、管理費160,457~226,285円、食費61,560円)、2人入居の場合910,071~963,405円(内訳:家賃相当額506,666~560,000円、管理費280,285円、食費123,120円)となる。その他に電話使用料、医療機関の受診費用、介護保険利用時の自己負担金等が必要になる。

  • 住宅型有料老人ホーム「シニアホテル東戸塚サウスウイング」
    (サービス)

    展望レストラン

    屋外テラス

     <食事>
     「サウスウイング」も「イーストウイング」と同様に最上階にレストランが設置されている。季節感あふれる景色を見ながらの食事は、毎日の暮らしが楽しくなりそうだ。朝食は洋食または和食からセレクトでき、昼食と夕食は1種類のみの提供。柔らか食や刻み食等の食事形態や糖尿病・塩分制限等の治療食への対応もしてくれる。食費や支払方法は「イーストウイング」と同様。「サウスウイング」はお元気な方が多く、居室に設置されているミニキッチンにて自身で調理したり、外出先で食事される方も多い。

    <医療>
     住宅型有料老人ホームの場合は、館内に看護師を常駐させる必要はないが、「サウスウイング」には看護師が常駐している。日常の健康管理や緊急時の対応など隣接の協力医療機関の「ふれあいホスピタル」と連携をしながらご入居者の健康面をサポートしている。受診や通院の付き添いなどは「イーストウイング」と同様。「ふれあいホスピタル」と連携することで、救急受診や入院等の対応ができるためご本人だけでなくご家族も安心だ。

    屋外テラスからの景色

    中間浴室

     <介護>
     「サウスウイング」は、住宅型有料老人ホームなため「イーストウイング」とは介護の受け方が異なる。介護が必要な場合は、外部の介護サービスを自ら選んで利用する。同一エリア内にグループが運営する居宅介護支援事業所、訪問介護、通所リハビリ、訪問看護、訪問リハビリなどの介護サービス事業所があり、介護が必要になっても心強い。
     また、ホーム内には介護スタッフが24時間常駐し、夜間やケアプラン外の不定期な介護など外部の介護サービスでは対応が難しい部分を無料でサポートしてくれる。介護付有料老人ホームと同様の介護サービスが受けられるように配慮されている。
     大きな特長としては、隣接の「ふれあいホスピタル」から理学療法士が派遣され専門的な個別リハビリが週2回まで無料で受けられる点である。隣接する「ふれあいホスピタル」と介護老人保健施設「ヒルズ東戸塚」にもリハビリサービスがあるので、通所リハビリや訪問リハビリを組み合わせて利用すれば毎日リハビリを受けることも可能になる。リハビリに励みたい方や退院後にリハビリを継続したい方等には魅力的な環境と言えよう。

     2017年7月1日現在のご入居者は57名で、平均年齢は85.6歳。男女比2:8と女性の割合が高い。ご夫婦の入居者も5組いる。平均介護度2.0で自立の方は2割ほどとなっている。横浜市、鎌倉市、藤沢市など神奈川県から入居される方が多い中心だが、世田谷区、大田区、品川区など東京から入居される方も多くいらっしゃるとのことだ。

    【施設概要】

    住  所
    神奈川県横浜市戸塚区上品濃16-15
    最 寄 駅
    JR横須賀線「東戸塚」駅より徒歩15分(シャトルバス5分)
    敷地面積
    6,605.51㎡
    延床面積
    5,422.14㎡
    建  物
    鉄筋コンクリート造/地上7階地下1階
    管理・運営
    (有)湘南ふれあいの園(ふれあいグループ)
    入居形態
    住宅型有料老人ホーム
    契約形態
    利用権方式
    開 業 日
    2007年10月
    入居条件
    入居時原則満65歳以上、入居時自立・要支援・要介護
    総 戸 数
    112室 (定員117名、2人居室5室)
    居室面積
    24.8 ~ 46.4㎡
    前 払 金
    1,700 ~ 3,200万円(1人入居の場合)
    3,800 ~ 4,200万円(2人入居の場合)
    月額利用料
    222,017 ~ 287,845円(1人入居の場合)
    403,405円(2人入居の場合)
    公式サイト
    http://www.fureai-g.or.jp/ht-senior/

    (2017年8月時点の内容です)

  • まとめ

    展望レストランからの景色

    シャトルバス

     「ふれあいグループ」は、湘南、横浜エリアを中心に12施設の有料老人ホームを展開している。シニアホテルシリーズは2002年「シニアホテル横浜」の開設から始まり、「シニアホテル東戸塚」で2施設目となる。シニアホテルの名前は、「シニアホテル横浜」がホテルを改装した有料老人ホームだったことに由来する。シニアホテルシリーズは、グループの有料老人ホームの中でハイブランドに位置するが、その特長はホテルのようなラグジュアリーな暮らしとグループ運営の病院を併設した24時間の医療サポートを提供する有料老人ホームであることだ。
     「シニアホテル東戸塚」においても、総合病院が隣接されており、医療面のサポート体制が整っていることが大きな強みだ。日頃の健康管理や夜間だけでなく休日も含めた24時間365日の医療体制は安心できる。万が一けがや病気などで手術や入院が必要になった場合にも対応してくれるため、ご本人だけでなくご家族にとっても心強い体制と言える。
     もう一つの特長は、介護付有料老人ホーム「イーストウイング」と住宅型有料老人ホーム「サウスウイング」の異なる形態の有料老人ホームが隣接していることだ。介護が必要になった場合に、「イーストウイング」は24時間ホームの介護スタッフから必要な介護が受けられ、介護費用も毎月定額なため安心という特長がある。「サウスウイング」は、外部の介護サービスの中から自ら選んで介護を受けるが、介護付では利用できない通所型のサービスや訪問リハビリ、福祉用具等、個別性・専門性の高いサービスを組み合わせて利用することができるという特長がある。それぞれのホームの特長をよく理解して、ご希望に合うホームを選択されることをおすすめしたい。
     また、居室面積が20㎡以上と一般的な有料老人ホームよりも広く、ほとんどの居室にキッチンと浴室が付いていることも強みとなっている。これらの設備がある有料老人ホームはまだ数が少ないため魅力的だ。介護を受けることを中心とした施設ではなく暮らしに目を向けた住まいとなっており、お元気な方も暮らしやすい環境と言える。

    「シニアホテル東戸塚」アクセス図
    「シニアホテル東戸塚サウスウイング」HPより

     「シニアホテル東戸塚」は、ホテルのようなハイグレードな空間と、介護や医療のサポートが充実した最期まで安心して過ごすことができる住まいだ。お元気なうちも手厚い介護が必要になっても個々のご希望に沿った柔軟なサービスが受けられる有料老人ホームと言えよう。
     医療法人を運営母体とする「ふれあいグループ」の医療と福祉の連携と、長年培ってきた経験とノウハウを活かしたサービスの提供は今後も更に拡大されていくことが期待される。

介護老人保健施設「ヒルズ東戸塚」外観

「湘南医療大学」外観

(2017年8月時点の内容です)

※このレポートの情報には細心の注意を払っておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。
また、このレポートはケアデザインが見学した施設の情報を簡易にまとめたものであり、 これをもって当方による推薦・紹介等を意図したものではありません。