三井不動産のケアデザインプラザ 三井不動産のケアデザインプラザ

ケアデザインLabo トップへ

三井不動産
三井不動産
 
ケアデザインプラザ

川上由里子の「シニアのはなし。」

第4回 高齢期の住まい。
東京セレブの新・スタイルマガジン「apple」


皆さんは現在どんな住宅で誰とお住まいですか? そこは快適で安心でしょうか? 少し将来をイメージしてみて下さい。その住まいは歳を重ね、からだや心が変化した将来も快適で安心な心地よい環境となるのでしょうか?  

住居は人の暮らしの器です。年齢を重ね器の中身であるライフスタイルは変化し、同時に器である住居環境にも変化が求められます。ある時からバリアになる段差や狭い廊下幅、介護者が介護しづらいスペース、流れていない室内の動線(建築・都市空間において人や物が移動する軌跡・方向などを示した線)―― 住みやすい環境、暮らしやすい住宅には、これまでと違った視点が必要となることに気がついている方は案外少ないのが現状です。  

少子高齢化が進む近年、昔のように大家族で支えあい、住みなれた地域、住宅を終の住処とするライフスタイルは少なくなりました。ケアデザインプラザの相談窓口でも生活の場に関する相談が増えています。少しご紹介しましょう。

「ある日突然入院し介護が必要になりあっという間の退院。このまま家で介護を行うことは不安です。住宅を介護向けにリフォームするのと介護施設で生活するのとでは、費用やサービスの違いは? 介護や医療は? これからの住環境やサービスをどう選択したらよいでしょうか」

「子供はそれぞれ独立し将来世話になるつもりはありません。高齢夫婦二人だけの生活。ますますアクティブに暮らしていくための住まい方ってどんな方法があるのでしょうか? どちらかに介護が発生したときの対応が心配です。一般の分譲マンションに求めていた快適さだけでは安心感は得られません」

「父が亡くなり遠方に住む母ひとり暮らしです。住み慣れた地域でこのまま母は暮らしたいそうですが今後年齢を重ねるとともにどのようなことが想定され、どんな準備、対策が必要なのでしょうか。元気な高齢者が快適に安心して生活できるシニアの住宅ってあるのでしょうか」……。  

このように高齢期の生活の場にはたくさん種類があり利用方法や入居条件は異なります。たとえば、元気な時から入居が可能なシニア住宅や住宅型有料老人ホーム、高齢者有料賃貸住宅、グループリビング。少し虚弱な状況で入居可能なケアハウス。介護が必要になってから入居する特別養護老人ホームや介護付有料老人ホーム、グループホーム。しかしいずれも入居条件は異なりすぐに入居できるとは限りません。特に入居金が不要で毎月の費用が10万円前後の特別養護老人ホームは全国で38万人もの待機者がいます。また終の住処になるかどうかはホームや施設の種類により異なります。  

住まいを探す上で必ず共通して必要なことは自分のニーズの確認です。自分にあった住まいを選ぶためにはどんなシニアライフを計画しているのか生活像を明確にすることから始めることが望まれます。先日みえた相談者の方も沢山の有料老人ホーム情報に振り回され、何年たっても決定できないで困っていらっしゃいました。「どんなことが最も心配でしょうか?」そんな質問にはっとしていました。

全国に現在約1500ヵ所と急速に増えた有料老人ホーム、昨年制度化された高齢者専用賃貸住宅。高齢期の暮らしの場所はハードよりもソフトサービスを重視して選ぶことが大切です。今後のシニアの住宅の動向は皆様の生活にも影響を及ぼしていくことでしょう。住まい方を選ぶというのは自分の生き方を選ぶということ。それだけに自分に合うスタイルを探すのは容易なことではありません。せめて自分や家族の考えをまとめて、どんなところで相談ができるのか情報をキャッチし、まずは身近なことからアンテナをはってみましょう。次回はもう少し詳しくご紹介します。


東京セレブの新・スタイルマガジン 『apple』 2007年1月号より)


  第3回
食事と日常
ケアデザインLabo トップへ


 

Copyright Mitsui Fudosan Co.,Ltd. All Rights Reserved.

当サイト内の記事、文章、内容等の無断での転載、複製は固くお断り致します。