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川上由里子の「シニアのはなし。」

第2回 外出と旅行。 まずは気持ちのバリアを外しましょう。
東京セレブの新・スタイルマガジン「apple」


すごしやすい秋、おでかけの季節です。週末出かけた旅先でも楽しそうな笑顔で話しに花を咲かせていたり、背筋をシャンと伸ばし颯爽と歩いている方、斜めがけバックに杖でもお互いにサポートしあい旅を楽しむ素敵なシニアをたくさんお見かけしました。旅先で出逢う笑顔は印象に残りますね。今月はシニアライフの中でも大きな意味のある「外出と旅行」についてお話をしたいと思います。

でかける機会が最近減った。これはシニアライフの重要なサインです。外出が苦手になっていく主な理由に以下のような原因が考えられます。

(1) 筋肉、関節など運動機能の低下、転倒への不安。
(2) 息切れなど心肺機能の低下による疲れやすさ。
(3) 排泄の不安が招く脱水症状や体調不良。
(4) 記憶力、注意力低下に伴う意欲減退。
(5) 視覚・聴覚・触覚などの低下による行動制限。
(6) 気兼ねなく外出できる人間関係の変化。

いかがでしょうか。このような症状がでてくると楽しみだった外出に消極的になり、部屋でじっとしていた方が周囲に迷惑をかけないのでは、と考えてしまったり、あるいは本人も家族も気付かないで知らず知らず閉じこもりがちになってしまうことがよくあります。しかし、年齢を重ねた今だからこそ、自由な時間がたっぷりあるのです。楽しみの実現のために、からだや心が元気に動くよう、今までとは少し違った視点で工夫してみたらいかがでしょうか。

外出にはさまざまな効用があります。動ける体を保つ・つくる健康増進。社会への関心が増して活動的になる。楽しみながらプランを練って脳の老化予防。最近の研究では認知症の予防には「旅行のプランと実行」が効果が高いことも実証されています。「危ないから・不自由だから」という気持ちのバリアはケアグッズやサービスが最近は充実していますので大いに活用しましょう。たとえば「SWANY社」の軽量化されたローラー付の鞄。荷運びが楽なうえ、杖にもイスにもなり、デザインもお洒落です。足の関節痛などで靴の着脱が不便という人には足を横からすべりこませて包み込むように履く「フェアベリッシュ」。デパートの生活便利用品や介護用品売り場を是非のぞいてみてください。最近では旅行代理店も「バリアフリー旅行」と銘打ってさまざまな安心ツアーを企画しています。ホテルや旅館がバリアフリーや世界規格であることはもちろん、トラベルサポーターなどが車椅子介助、お風呂介助などかゆいところまでしっかりサポートしてくれるサービスもあります。

では最後に気持ちのバリアをなくす8カ条のご提案です。 
普段から食事や運動で元気な体作りを。
安全なルート、トイレ、休憩場所やバリアフリー度の確認で事前プランはしっかり立てましょう。
毎日の外界との接点。玄関の段差、手すり、明るさなどを見直しましょう。
杖、メガネ、補聴器などからだの不自由を補う道具は忘れずに。
緊急通報や携帯端末利用の利用で不安な外出の万一に備えましょう。
動きやすい機能的な服装でお洒落も楽しんで。
携帯飲料水、お薬ポーチ、失禁対策の防水パンツ、携帯用排尿器などケアグッズを積極的に試してみましょう。
移送サービス・福祉車両などのサポートも必要に応じて活用を。ほんの少しの工夫やアイデアが皆様のいきいき外出を応援してくれることでしょう。



東京セレブの新・スタイルマガジン 『apple』 2006年11月号より)



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